画期的な全固体電池は永久機関並みの色物という指摘
タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
今月初め、リチウムイオン電池の発明者であるJohn Goodenough氏が率いる研究チームは、エネルギー密度は現行のリチウムイオン電池の3倍とする「初の全固体電池」を開発したと発表した。電池は通常のリチウムイオン電池よりも低い温度でエネルギーを蓄積・伝送でき、世界的に潤沢にあるナトリウムを原料とすることが可能だという。この話題はGoogleのエリック・シュミット会長がtweetしたことから広く拡散した(Bloomberg)。
ただしこの新電池に疑問を持つ研究者も多いようだ。指摘の中には、発表と同様の性能を実現するためには、熱力学の法則を放棄しなければならない。永久機関と同じ問題を抱えていると指摘している。論文でもエネルギーはどのように発生したのか記載されていないとされ、Goodenough氏が関わっていなければ酷評されていただろうとしている。John Goodenough氏を擁するテキサス大学では、今回の発表はバッテリーに内在する多くの問題を解決すると主張している(Quartz、UT News、Slashdot)。