ドイツ・ミュンヘン市議会、Windows 10への全面移行を決定
タレコミ by headless
headless 曰く、
ドイツ・ミュンヘン市議会は23日、市の機関で使用するPCのOSをWindowsに全面移行することを決定した(The Registerの記事、 heise onlineの記事、 Linux-Magazin Onlineの記事、 PC-WELTの記事、 市議会のストリーミングページ)。
ミュンヘンでは2003年、市職員が使用するPCのOSをLinuxに移行することを決定。Microsoftはドイツ本社をミュンヘンに移転し、当時CEOだったスティーブ・バルマー氏が直接説得にあたったものの、オープンソース移行計画を覆すことはできなかった。2013年には大半のPCを独自Linuxディストリビューション「LiMux」に移行し、自治体によるオープンソース採用のモデルケースとされていた。
しかし、2014年に現市長のDieter Reiter氏が就任してから風向きが変わり、LiMuxへの反対意見が数多く出されるようになる。今年2月には連立与党の社会民主党(SDP)とキリスト教社会同盟(CSU)の議員が提出したWindowsおよびWindowsベースのクライアントソフトウェアへの移行を求める動議が可決され、11月初めにはWindows 10への全面移行などを盛り込んだ決議案が委員会で採択されていた。
本会議では与党の賛成多数で決議案を可決、野党が提出していたLiMuxの維持を求める動議は否決された。市は4,930万ユーロをかけ、2020年末までにWindows 10への移行を開始し、遅くとも2023年3月末までには移行を完了する。Officeアプリケーションについては、既存のテンプレートやフォームの移行完了まではLibreOfficeを標準とし、以降はMicrosoft Officeが標準のOfficeアプリケーションとなる。