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人工知能

駐車違反切符16万枚の取り消しに成功したチャットボット弁護士 42

ストーリー by headless
手続 部門より
米国・スタンフォード大学の学生が作成したAIチャットボット弁護士「DoNotPay」が駐車違反切符16万枚を取り消させることに成功しているそうだ(VentureBeatの記事The Registerの記事The Guardianの記事Neowinの記事)。

DoNotPayはチャット画面風のユーザーインターフェイスで法律相談ができる無料のWebサービスだ。最初のバージョンは昨秋ロンドンでサービスを開始し、ニューヨークでも今春サービスを開始した。シアトルでも今秋サービス開始予定だという。

ユーザーは切符を切られた際に駐車禁止の標識がはっきりと認識できる状態だったか、駐車場の広さは十分だったかといった簡単な質問に答えるだけで、取り消し可能かどうかをDoNotPayが判定し、手続きの方法などを教えてくれる。これまでに受けた相談は25万件とのことで、取り消しに成功した16万件は全体の64%にあたる。

開発者のJoshua Browder氏は、自身が繰り返し駐車違反切符をもらった経験から異議申し立ては定型的な手続きであることを知り、AIでの処理を思いついたという。DoNotPayではこのほか、旅客機が遅延した際の補償金請求に関する手続き方法や、HIV感染をパートナーに開示する手助けなども行っている。また、Browder氏は難民申請を手助けするためのボットの開発も行っているとのことだ。
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  • by t_mrc-ct (5292) on 2016年07月02日 18時56分 (#3040624) 日記

    異議申し立ての手続きが定型的なら、異議申し立ての対応も自動化できちゃうんじゃないかな。

    融通の利かないお役所仕事の大半は、人間に9時5時で応対させるよりもチャットボットに24時間対応させた方が便利そうだし、法令に則った公平な対応を実現しやすい。

    同じことの繰り返しで金太郎飴のような仕事はチャットボットなどの自動化に任せて、個別訪問みたいなマンパワーのいる仕事に人員を割いていくような方向に進んでいってほしい。

    • by Anonymous Coward on 2016年07月02日 19時48分 (#3040640)

      普通は面倒くさくて異議申し立てをしない、という前提があって、異議申し立ての形式さえ整っていれば、ほぼ自動で取り消す、
      みたいな処理になっている(らしい)ので、
      前提である「面倒くさくて異議申し立てをしない」が崩れると結構な確率で取り消すことになる、と

      その形式を満たすのは、処分する側でないと普通はわからないところ、
      >自身が繰り返し駐車違反切符をもらった経験から
      リバースコンパイルして
      >異議申し立ては定型的な手続きであることを知
      ったので、ChatBotにしてみたらうまくいってしまった、と

      前提が崩れたら、行政側が手続きを変更したりして対抗しそう

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        >前提が崩れたら、行政側が手続きを変更したりして対抗しそう

        これ、MMOとかネットゲームのチートツール開発に近いものありそう。
        パケット仕様をアップデートのたびに変えてくるので、それに対応したチートツールを作成する、みたいな。

    • by Anonymous Coward

      不定期に運用ルールが変わり、相手の鼻息が荒い窓口の業務は、一番機械化しにくいと思うのだけどね。

      • by Anonymous Coward

        定型として処理できるパターンをカット出来るだけでも十分でしょ。
        鼻息の荒い連中なんて、往々にして相手によって態度を変えるタイプも多いそうだし。

  • 異議申し立てがこれだけ成立するということは、
    米国の交通警察は、かなり前のめりの取り締まりを
    しているということになります。
    違法な取締まりをしても警察の信頼が失われるだけなのに、
    そのモチベーションを支えているのは何かというと、
    やっぱり反則金稼ぎなんだと思います。

    我が日本の交通警察では、
    スピード違反取締り(ネズミ捕り)を
    「事故が起きやすい場所」でなくて
    「違反者が多い場所」で
    重点的に行っているという話は有名です。
    これは、反則金が警察署の収入源なので、
    それを稼ぐためのノルマが、
    各警官に割り当てられているためだと
    言われています。
    要するに、目的が事故防止から反則金稼ぎに
    置き換わっちゃっているわけです。

    • by Anonymous Coward on 2016年07月04日 10時00分 (#3041242)
      どこの記事か覚えてないんだけど、どっかの警察署の人が、
      「ノルマはありますか」「ありません」
      「具体的な数字は?」「目標値はあります」
      「達しないとどうなりますか」「原則問題ありませんが、査定の遠因となります」
      みたいな問答をしていたような気が。

      #質問者がいじわるなのか、この警察官が素直すぎるのか…
      親コメント
    • 理論的には、安全のために必要な範囲で制限がかかり、標識が設置されるわけだから、
      「事故が起きやすい場所」と「違反者が多い場所」は一致しているべきだ。

      「違反者が多」いのにそれが事故に繋がらないのなら過剰規制だし、
      「事故が起きやすい場所」でも、適切に標識が設置され「違反者が少な」ければ事故は減る。

      親コメント
      • 理論的には、安全のために必要な範囲で制限がかかり、標識が設置されるわけだから、
        「事故が起きやすい場所」と「違反者が多い場所」は一致しているべきだ。

        現実はそうはいっていないということですね。

        小刻みに最高速度を変更するのは、混乱させるので非現実的です。
        つまり、見通しの悪い曲がり角も、見通しの良い直線路も、
        近所にあることで、同じ最高速度が適用されるのは仕方がないといえます。

        それで、ドライバーも交通事故は嫌ですので、
        見通しの悪い曲がり角では速度を抑えて、
        見通しの良い直線路で速度を上げます。
        見通しの良い直線路では、
        最高速度を超過する可能性は高まります。

        したがって、
        「事故が起きやすい場所」 ← 見通しの悪い曲がり角

        「違反者が多い場所」 ← 見通しの良い直線路
        は一致しません。

        こういったルールの矛盾は運用で回避するしか無いのですが、
        我らが日本の交通警察では、逆であり、
        この矛盾を積極的に反則金ビジネスに活用している今日このごろです。

        米国の駐車違反の件は、ドライバーの無知につけこんで、
        多数のドライバーが取り締まられていたということ、
        そういった場合の自己救済が可能であること、
        が、AIチャットボット弁護士によって明らかになりました。

        日本の交通警察の反則金ビジネスに対しても、
        このようなサービスが出てきて、
        交通警察が悔い改めるきっかけになれば、
        痛快なのですが。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          見通しの悪い曲がり角は徐行するってのがルールだぞ。

          • by Anonymous Coward
            お前は試験問題の例文か。
            正解は「曲がり角」であれば見通しがどうあれ徐行、だよ。

            多分元コメは「見通しの悪いカーブ」と書きたかったんだろうな。
    • by Anonymous Coward

      「思います」「言われています」て…あまりにもこうなんていうか
      結論が言いたいだけっていうか…

  • by Anonymous Coward on 2016年07月02日 18時04分 (#3040588)

    自身が繰り返し駐車違反切符をもらった経験から

    法律守ろうよ

    • by ogino (1668) on 2016年07月02日 18時32分 (#3040606) 日記

      「学生が作成したAIチャットボット弁護士」The World's First Robot Lawyer [donotpay.co.uk] が(自称)弁護士なのであって、「開発者のJoshua Browder氏」は弁護士ではないのでは?

      # 米国・スタンフォード大学の学生なのに co.uk ドメインなのはなぜだろう?

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        co.uk な理由は「最初のバージョンは昨秋ロンドンでサービスを開始」というところにあると思う。ロンドンの方がサービス化しやすい事情があったんでしょうね(ありがちな理由としては協力してくれる専門家がいたとか)。

      • by Anonymous Coward

        あちらさんは弁護士を詐称することを禁じていないのか。

    • Re:弁護士なんだから (スコア:3, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2016年07月04日 1時38分 (#3041169)

      自身が繰り返し駐車違反切符をもらった経験から

      法律守ろうよ

      しかし「違反切符を受け取った」と「法律を破る」がイコールだと考えるところが無自覚でこわいよね。

      そもそも法律を破ったかどうかを決めるのは裁判所であって警察じゃないのに
      警察が違反だといったら即法律を破ったと決め付けるのは法治国家の国民として異常なんじゃないのかな

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2016年07月02日 18時32分 (#3040607)

      「米国・スタンフォード大学の学生が作成した」

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      人工無能ですか

    • by Anonymous Coward

      取り消しが認められるってことは不当な切符を受け取ることがあるってことでしょ。

    • by Anonymous Coward

      駐車禁止の表示が見えにくいとか、駐車場がないといった場合に処分が取り消しできるということでしょ。

      ということは、手続きをすれば違反でないものにも切符が切られてるということだよ。
      そこにゴネるのは弁護士なら当然だろう。

  • by Anonymous Coward on 2016年07月02日 18時58分 (#3040625)

    人工知能的な要素は会話風UIによるテキスト解析?
    ウィザードで十分じゃないかと思ってはダメなのだろうか。

    • by Anonymous Coward on 2016年07月02日 21時45分 (#3040690)

      これはエキスパートシステム [wikipedia.org]なんじゃないの?

      ウィザードだとプログラマが分岐を手作業で一つ一つ組んでいくので、
      法令のようにルールがたくさんあるようなケースでは仕事量が発散してしまう。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2016年07月02日 23時12分 (#3040753)

      ドローン=プロペラが複数ついてるアレ(自動飛行有無問わず)
      UFO=エイリアンの宇宙船(未確認という意味ではなくなった)

      というふうに、いつの間にか
      AI=コンピュータが自動で返答してくれるもの
      になってしまってる予感。コンピュータが自分で考えてるかは関係なさそ。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        VentureBeatの記事
        を見ると、下の方に「チャットボットはAIじゃないよ」という記事が出てるのね。

        ボットはボットだ。

      • by Anonymous Coward

        「AI効果」とよく言われるように、一般には「AIを使って~」と言われるものは減る傾向にある。

      • by Anonymous Coward

        日本人だと、深く考えずにUFOを頭文字を取った略語ではなく単語として捉えてるひとが多い気がしますが、英語圏の方々はどうなんですかね。
        Unidentified Flying Objectとして捉えていれば、得体のしれない飛行物全般を指しているように思います。

        同様にAIに対しても、Artificial Intelligenceの略語として捉えていれば、コンピュータが自動で返答してくれるものにはならない気もします。
        どうなんでしょうね。

    • by Anonymous Coward

      ウィザード?
      Yes/Noチャート一枚で十分じゃないか

  • by Anonymous Coward on 2016年07月02日 20時33分 (#3040658)

    このボットは行けると判定したけど実際には却下を喰らったのはどのぐらいの割合なんだろうか

    • by Anonymous Coward on 2016年07月03日 1時17分 (#3040807)

      これを使わなければ、かつ弁護士に相談もしなければ、
      従うしか無い切符を、これだけ無効にできた。
      その数字で十分じゃね。

      ボットの性能自体を知りたい気持ちはわかるが。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      元記事に勝率 64% て書いてあるよ。

      • by eukare (2230) on 2016年07月02日 21時54分 (#3040692) 日記

        (1)ボットがいけると判断して実際成功した
        (2)ボットはいけると判断したがダメだった
        (3)ボットはダメだと判断したが申請してみたら成功した
        (4)ボットはダメだと判断して実際ダメだった(又は諦めた)
        のパターンがあって、相談25万件のうち(1)((3)も含む?)が16万件(64%)なのでは。
        で、#3040658が知りたいのは(2)がどのくらいなのかでは?

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        それは相談を受けた25万件中取り消し成功16万件の%では?

  • by Anonymous Coward on 2016年07月03日 8時10分 (#3040864)

    弁護士の専権業務を侵したとかで
    リアル弁護士に訴えられなければ良いけれど

    • by Anonymous Coward

      法律や判例の記憶と言葉の選択で食ってきた弁護士は機械に仕事奪われていく運命さ

      • by Anonymous Coward

        弁護士より先に裁判官をAI化したほうが公正かなあ、って気がしなくもないが
        そうすると今度は「法文上はアウトにならなきゃおかしいけど、状況などをAIに入力する業務の癖なんかを突いて、無罪を勝ち取ることを考える知能犯」とか出てくるんだろうな
        どう見ても意図的にやってるのに故意が認定されないようなデータを偽造して残したり、心神喪失の判定とかをうまいこと誤魔化したりで

      • by Anonymous Coward

        弁護士がラッダイト運動始めるのか。胸圧だな。

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