平成14年度「未踏ソフトウェア」採択一覧 96
ストーリー by Oliver
いつかはエントリしたい 部門より
いつかはエントリしたい 部門より
babie曰く、"平成14年度「未踏ソフトウェア創造事業」の採択プロジェクト・理由が公開されています。/.的にはg新部氏とAlan Kay氏の採択したプロジェクトが気になるところでしょうか。新部裕氏は、
- 次世代GRUBブートローダの基本設計と実装
- uClinuxのH8/300アーキテクチャ移植
- 協調可能なソフトウェアマップの開発
- ソースチェックに威力を発揮するCプリプロセッサ
- 手書き文字認識用辞書のネットワーク分散データ収集システム
- NetMorph - an intuitive mobile object system and its applications
- LanguageGame - Interactive parser generator
- An Implementation of Multilingualized Environment on Dynamic Objects
- The Circulation of Good - Implementation of a cooperative information-gathering agent for Squeak.
- Concerns Oriented Programming for Collaborative Learning
というプロジェクトを採択した模様です。全体で74件ありますが、いつもながらさっぱりわからない物が沢山!識者に解説とツッコミを期待したいところ。増井 俊之 PMのとこのも気になるかな?"
昨年度の被採択者の一人として (スコア:3, 参考になる)
去年までのプロジェクトで、失敗したものは除くとしてそれなりの成果を出しているように 見えるのに、その後さっぱり後が続いていない物が多々あるのが残念です。
プロジェクトの評価基準は多々あるでしょうけど、 今年だけ開発して終わりというものに対しては評価をかなり厳しくすべきでは ないかと感じています。
それから、開発者とPMの両方がその開発を行う意図と、それによってどんな事が 実現できるのかをわかるように書いて欲しいと採択リストを眺めて思いました。
本人が~~の研究者だから~~を研究するという説明はその部署内では許されるとしても、 未踏ソフトに応募する時にやるのはやめて欲しいと感じてます。
参考私の以前の投稿 [srad.jp]
Re:昨年度の被採択者の一人として (スコア:1)
Re:昨年度の被採択者の一人として (スコア:0)
と、
>> 本人が~~の研究者だから~~を研究するという説明はその部署内では許されるとしても、未踏ソフトに応募する時にやるのはやめて欲しいと感じてます。
は、理想的には両立できる話だとは思いますけど、現実的には、「今年だけ開発して終わり」を避けて「それによってどんな事が実現できるのか」までも見据えて評価をするのであれば、応募者がその研究内容で過去に相応の実績を積んでいることをチェ
Re:昨年度の被採択者の一人として (スコア:0)
このプロジェクトって、
Re:昨年度の被採択者の一人として (スコア:0)
> (H8は外部にバスは出ていなくて,代わりに多数のI/Oポートを持つ小規模組込用のプロセッサです)
H8/300シリーズのハードウェアマニュアル [hitachisemiconductor.com]
またしてもモデレートが… (スコア:1)
この程度の「無知」(どの程度なのかは、俺も「無知」なので、きっちりとは判断できませんが…)に対して
そこまで声を荒げるほどの意味は、有るんでしょうかね?
元コメントへの「荒らし」というスコアリングは、そういう意味では変だと思います。
むしろ「荒らせ」と言っているかのようです。つまり「ここが荒らしが生じてるポイントですよ」と
マーキングしてしまう効果があるので、平和のためにはむしろ逆効果なのでは?
いつも見ていて思うのですが、スコアリングするときの言葉の中に、
「無知」
というカテゴリ(?)が有っても良いような気がします。
ちなみに他にも欲しいと思うのは例えば「無思慮」とか「洞察が浅すぎる」とか、です。
用意された否定的なキーワードのほうには、それがどんなデメリットが有る(からスコアを下げた)のかを
きちんと説明するという意欲(?)が見えないんですよね。
これは残念なことです。そのコメントのどこがどう劣っているのかをも、より詳細に説明するほうがいいのに!
Re:またしてもモデレートが… (スコア:1, すばらしい洞察)
間違ってたら素直に間違ってたと認め、ちゃんと意見を表明するべきだ。
もっと真面目にコメントしろ! > #194506 [srad.jp]
GRUBって (スコア:1)
Re:GRUBって (スコア:0)
最近GRUBの公式の管理者になられたようですね。
もちろんその前から開発はされていたようですが。
Re:GRUBって (スコア:1, 参考になる)
Re:GRUBって (スコア:1, 興味深い)
何が言いたいのか分からないのだが???
確かにオリジナルの開発者ではないが、
それを拡張するから「次世代GRUB」なんだが。
十分な拡張なら、それが評価され金が支払われても問題ないと思うが?
Re:GRUBって (スコア:1, 参考になる)
少なくとも、私はokuji氏がgrubのメインの開発者であるという見方に何の異存もりませんが。いつからオープンソースはオリジネーターじゃないと評価されないようになったのか…。
# ユース関係者なのでAC。
GRUB に 8M 円 (スコア:1)
一番カッコいいのは,大部分のオープンソース開発者がそうであるように,未踏なんぞに応募せずにひたすら世のため人のためと,良いソースを書き続けることなのでしょうけど.
Re:GRUB に 8M 円 (スコア:0)
税金をそういう用途に使うのは感心できないなぁ。
機材購入等、資金が必要なのはもちろんですが、
資金を何に使ったのか程度は最低限情報公開していただきたい。
#お世話になっている先生がPMなのでAC
Re:GRUB に 8M 円 (スコア:1)
#知ってる先生が別のPMやってるけどID
いやし系 (スコア:0, 興味深い)
いっ...一千百万ですか?!
いろいろと言われている GRUB よりも高いじゃあないですか。 このプロジェクトはプログラム技術的には簡単そうですが、癒しを演出するというプログラミング以外の部分に才能が必要だなぁ。
これより
Re:いやし系 (スコア:1, おもしろおかしい)
ビデオでメイドさんが癒してくれるプロジェクトかと思った。。。
Re:いやし系 (スコア:1)
この文体(や思想)丸出しで申請したら落とされそう(笑)
Video maid (スコア:1)
既にH12年度の採択テーマに類似プロジェクト(MAlib [malib.net])があったために「Video maid は未踏プロジェクトではない」と判断されたのではないでしょうか。
かくいう私はMAlib開発者本人です。開発はいまも継続しています。
Re:Video maid (スコア:2)
ユースはマネーの虎方式で、プロジェクト管理組織の前でアピールして、投資価値が無いと判断されたらノーマネーでフィニッシュ……という話を落ちた直後に本人から聞いたような気がする。
これって (スコア:1, 興味深い)
Re:これって (スコア:1)
Re:これって (スコア:0)
せっかく未踏は未踏なりの理念を掲げているのに、 採択結果を見て「yet another 科研なのか、これは?」 と突っ込みたくなったんじゃないですかね。
税金の無駄と言われても仕方がないかもね (スコア:1, すばらしい洞察)
国の研究所で行われている研究の 90% 以上は無駄なんです。
残りの 10% 未満を生かすために、研究所というのを飼ってる。
そういうやり方が本当にいいかどうかは別にいいとして、
そういうやり方があるというのも事実なんですね。
で、未踏ソフトのやりかたはまさにそういうやりかた。
問題があるとすれば、IPA という機関が国のお金を使うにしては、
議論が全く足りてないと思う。IPA は、積極的に意見を聞く場を
作るべきなんじゃないのかね。
あと、これ、プロジェクトリーダーの知人に金を落としてるだけ、
という陰口を叩かれないような努力が足りてないと思うがなぁ。
# まあ、研究費なんて人脈できまるもんだといえばそれまでだが。
# それに昔から IPA は、「税金を使ってドキュメントをグラム単位で買う団体」と
# 業界で言われてるくらいだから、まあしょうがないかもね。
次世代GRUBで800万(゚Д゚)? (スコア:0)
次世代GRUBとやらの概要を見てみたんだが、
>メモリ管理のような基本的な機能も持っておらず、また、その実装はIA32に特化してしまっており、汎用性も考慮されていない。
メモリ管理はOSの役目だし、ブートローダはCPUやアーキテクチャに依存するのは仕方ないし、
そもそも286みたいに一度プロテクトモードになるとリアルモードに帰って来れない石もあるわけで
ブートローダがプロテクトモードで動くと、リアルモードのOS(DOSなど)は起動できないのですが…
しかも
>ブートローダはサイズの制限が厳しいため、最低限度の機能を持ったコンパクトなコアイメージ
と言いつつ、直後に
>スクリプト言語、国際化、他アーキテクチャへの移植を見定め、IA32に依存したコードと汎用的な部品の明確な切り分け、
>UTF-8のような非ASCII文字コードへの対応、多様なスクリプトを扱うためのフォントマネージャなどの開発も並行して実施する。
とか言ってる…
ブートローダに本当にスクリプト機能がいるのか?
スクリプト機能、ましてや国際化(で用いるであろう文字コードの処理)は暗黙のセキュリティホールの原因にならないか?
UNICODEってどれだけの格納文字数あるか知ってるのか?
何より、「多様なスクリプトを扱うためのフォントマネージャ」って何だよ?
こんなにもツッコミどころ満載で800万円も予算取る気か。
税金の無駄遣いはやめて欲しいな。
#一応OS関連の人間なのでAC
Re:次世代GRUBで800万(゚Д゚)? (スコア:3, 参考になる)
プロジェクトの金額 800万ってのは最低限の金額でしょう。一人の開発者がフルタイムで一年でこなせるプロジェクトと考えると、年収+経費でとんとんの額です。開発機材をそろえるとなると、キリギリのラインでこの種の開発がこなせるスキルの技術者とを考えると薄給の部類と言えます。
また、内容的にも、それまでの開発を踏まえた上での目標で、十分説得力があると思います。コンパクトなコアイメージが、追加機能読み込めばいいのだから、高機能とコンパクトさは別に矛盾しないですし。
スクリプト言語にしても、カーネルの他ドライバモジュールを読み込みむ作業など高機能のブートローダの場合必要になってきます。実際、最近の FreeBSD のローダはスクリプト機能を持っています。(たぶん Solaris/x86 も持ってる)
あと「多様なスクリプトを扱うためのフォントマネージャ」のスクリプトは、文脈を見るとスクリプト言語ではなくて『文字体系』の意味ですな。
の
Re:次世代GRUBで800万(゚Д゚)? (スコア:3, 参考になる)
IBM-PCアーキテクチャみたいにロムモニタが存在しないような 場合は、ブートローダが代わりに高機能化しても かまわないとおもうがなぁ。
OpenFirmwareね (スコア:1)
>FORCE言語のインタプリタをROMモニタに乗せるもの。
これ、ワークステーションでは結構使われていますよ。
AppleもPowerPC登載機種からは採用しているようだし、
今は亡き? DECのAlphaマシンもそうです。
ARC(MIPS系)もじゃない?
また、OpenBIOS [linux.de]はx86にOpenFirmwareを載せるプロジェクトです。
# IBMが同じ名前で別の製品を出しているらしいので紛らわしいですが。
Re:次世代GRUBで800万(゚Д゚)? (スコア:1)
>Forth言語じゃなくって?
確かにFORCEではなくてFORTHですね。
#時々OpenBOOTで遊んでいたのでID。
masamic
Re:次世代GRUBで800万(゚Д゚)? (スコア:3, 参考になる)
ブートローダを作る必要もない恵まれた環境でカーネルをいじってる方からみると、この案件に対してはそのような感想しか持たれないのかもしれません。
ブートローダの実装が本質的にアーキテクチャやプラットフォームに依存することは確かですが、それでもブートローダに必要とされる機能で、共用可能なコードはたくさんあります。
eCos/RedBoot [redhat.com] というブートローダはx86/arm/mips/ppc/sh といった多種多様のアーキテクチャ・プラットフォームに対応していますが、これはプラットフォーム HAL と Ethernet や IDE HDD といったドライバさえ書ければ、TCP/IP が使えたり、ext2 や ISO9660 や FAT や TFTP サーバから ELF のイメージを読みこめたり、gdb stub によるカーネルデバッグができたり、といった有用な機能が、共通のユーザインタフェースで使えるような構造になっています。
最も重要な点は、これだけの機能を持つブートローダが少ない労力で新しいプラットフォームに移植可能という点なのですが、これまでの grub について見ると実装が x86 に依存しすぎており、そう簡単にはいかなかったわけです。
新しい基板が次から次へとやってくる組み込みのフィールドでカーネルをハックする者としては、この次世代 grub のような汎用高機能なブートローダの出現は切望されるものです。8M 円どころでなくもっとお金をかけて、ブートローダの決定版といえるものをリリースできれば、幸せになれる技術者はたくさんいると思いますよ。
Re:次世代GRUBで800万(゜Д゜)? (スコア:2, 興味深い)
単純にジャンプする機能しかないので、OSの起動用に使う場合は不便です。
使えないことはありませんが、十分と言えるレベルでは無いと思います。
Re:次世代GRUBで800万(゚Д゚)? (スコア:2, 興味深い)
もちろん比較してみれば eCos/RedBoot にも grub には及ばないところが数多くあるわけで、たとえば RedBoot コンソールにはろくなコマンドライン編集機能がありませんし、サポートするファイルシステムの種類でも grub にはかないません。もうすこし一般的なユーザに対する利便性を考慮する必要があるでしょう。
また RedBoot は eCosという手頃な抽象層を利用して構築された、かなり ad-hoc なアプリケーションに見えます。RedBoot からは eCos カーネルの機能はほとんど使われていません。ハードウェア割り込みも禁止され、TCP/IP に必要なタイミングなどもポーリングで計ります。
同じソースコードをコンパイルできるだけの環境を提供するだけなら別に eCos でなくてもよいのではと思うわけで、次世代 grub では eCos/RedBoot とはまた違った、優れた汎用ブートローダのフレームワークを提供してくれるものと期待しています。
もちろん適材適所がいちばん重要ですが、近年の組み込みデバイスは PC の Linux や *BSD といった OS がそのまま動くだけの性能はあります。ブートローダも OS も共通の環境が構築でき、これまで蓄積されたソフトウェア資産が流用できるのは、組み込みに UNIX を用いることの大きな利点です。
次世代 grub は追加機能を動的に読みこめるようにするそうですから、大きくも小さくもスケールできるものになるんじゃないでしょうか。
Re:次世代GRUBで800万(゚Д゚)? (スコア:1, すばらしい洞察)
こんなにもツッコミどころ満載で800万円も予算取る気か。
税金の無駄遣いはやめて欲しいな。
と言っていたのに、ずいぶんニュアンスが変わってきましたね。
結局のところ、
okuji 氏: 「ブートローダは~という形であることが望ましい」
あなた: 「それが適切であるかどうかというところに疑問がある」
という考え方の違いだけではないのですか?
仮にあなたの考えが正しいとしても、800万でそれが証明されれば
安いものでは? もし 800万で素晴らしいモノができたら、それはそれで
いいじゃないですか。
問題の解法が解らないからこそ (スコア:1, すばらしい洞察)
問題点があるなら指摘してやれよ.こんなところでクダまいてないで.
# ……実際は "そもそもどこが問題なのかも解らない" ものの方が
# 「未踏ソフトウェア」にふさわしいけどね
野分
Re:次世代GRUBで800万(゚Д゚)? (スコア:1, すばらしい洞察)
連絡先も、名前まで分かっているのですから、
探せば簡単にみつかりますし。
Re:次世代GRUBで800万(゚Д゚)? (スコア:2, 参考になる)
現行の grub ですでに 32bit プロテクトモードのコードが stage2 で使われていますし、それは 286 の 16bit のプロテクトモードでは動きません。だいたい、これから新規開発するブートローダでわざわざ 286 をサポートする意義は薄いのでは?
また有名なことですが 286 でも CPU のみをハードウェアリセットすればプロテクトモードからリアルモードに戻ることができますし、そのためのサポートが PC の BIOS にはあります。なので、DOS 起動もがんばればできるのではないかと。
こちらに関しては専門外なのでコメントは控えます。
ちなみに次世代 grub というのは PUPA [nongnu.org] のことですね。公開されている PDF [nongnu.org] に、この事業でやろうとしていることについてさらに詳しく書かれています。
Re:次世代GRUBで800万(゚Д゚)? (スコア:1)
そもそもあれは「欠陥CPU」だろ?
プロテクトモードにしたところで、パワー不足とセグメントの璧で
ほとんど使い物にならなかったってのに。
あんなのへの対応を、わざわざ今からやりたい奴の気が知れないね。
そもそも組み込み向けでも286CPUなんてもう製造しとらんだろ。
x86の場合、80186あたりの互換か、その上は最低でも386、
普通はElanみたいに486クラス以上を載せていると思うぞ。
Re:次世代GRUBで800万(゚Д゚)? (スコア:2, 参考になる)
そうでしょうか? ターゲットにカーネルのイメージを転送するのに最初から ICE や JTAG などが使えるか、または優れたモニタないしブートローダが始めから存在するような恵まれた開発環境をお使いの方はそのような感想を持たれるかもしれませんが、そんなものが存在しない場合、カーネル開発を始める前に何らかのブートローダを自作する必要があるかと思います。
移植の初期段階においては、ホストでソースを編集してコンパイルしてターゲットに vmlinux をダウンロードして実行、という一連の流れの RTT を縮めるのが最も重要なので、単純なモニタプログラムを自作して間に合わせるよりは、多少時間をかけて eCos/RedBoot のようなブートローダをきちんと移植したほうが、結局は開発期間の短縮につながるようです。
一回のダウンロードにシリアルを使って数分待たされるのと、TFTP で十数秒で終わるのでは、やはり開発効率には雲泥の違いがあります。
採択までが遅すぎ (スコア:0)
開発成果とお金の使い方が公開された暁には、ほんとにこの4ヶ月間のものなのか?という観点で突っ込みたい。
Re:採択までが遅すぎ (スコア:1, 参考になる)
が済むのを待ってたんじゃないですか。
Re:採択までが遅すぎ (スコア:0)
今年度の応募締め切りは5月10日で、つまり、採択結果の発表まで6ヶ月弱。それで開発期間は多分4ヶ月。3月の一ヶ月間は、IPA内の処理期間だろうから、事務手続き期間:開発期間=2:1。本末転倒。
Re:ソースチェックに威力を発揮するCプリプロセッサ (スコア:1, 参考になる)
事になったりする…んですか?
みんないちゃもんつけるの大好きなのねぇ。
新規性と実用性は大抵の場合相反するけど、どちらにどの程度
重きを置くかなんて人それぞれ。こうすべきなんて解はない。
だからこそ PM が複数人いて偏らないようにしているんでしょ。
気にいらないなら次回自分が PM に立候補してみては?
Re:それでも… (スコア:2, すばらしい洞察)
う~ん。
まあ、そんなサラリーマンプログラマでも応募資格があるのが、「未踏ソフトウェア創造事業」の特徴であり、税金を投入する価値のあるところでもあると思います。
Re:それでも… (スコア:1)
金「で」実現できるのか?という問題は、相変わらず存在すると思います。
はした金といっても、受け取る側から見てもそれは微妙(はした)な額だったりしませんかね?
上のほうで「社会的なしがらみとかで思うように動けない個人を応援するプロジェクト」
という言葉が有りましたが、1千万って、1人のそれ系の技術者(ってのかな)を
「しがらみ」から楽にしてあげるための額としては、微妙、だったりしませんかね?
ジャンボ宝くじの一等より安い額、ですよねえ…
技術力とアイデアについては既にOK、という点は審査の段階で見切るとして、
そういう選別された技術者に次に必要な物は、極論すれば「時間」であるように思います。
つまり、金をあげるってのは、「それで時間を買う」ことができる、のを期待してのことだと思うのです。
で、そうすると、1千万でどれだけの「時間」が買えるかな?というのが、微妙に気になるんですよね。
単純計算すれば、ありがちな年収と同じオーダーな額(^^;なわけですが、
たとえば時間を買う場合の究極のかたちである「その作業に没頭できる状態」を得ようとすると、
その数年間だけの問題じゃなく、現状の職場での地位は無くなっちゃうんじゃないの?(それが「しがらみ」ですよね)
とかの心配もあるわけで、こういうのを解決できる金額でないと、ちょっと…。
まあ言い出したら(上を見だしたら)キリがないんでしょうけど、逆に言えば
閾値(それが何円かは知りませんが)を下回る額でしかなかったとしたら、
それを数十人に配るってのは所謂「たわけ」になってしまうわけでして、
つまり閾値が何円なのか?が問題だ、ということなんじゃないかな。
まあ今後何年もかけて色々試行錯誤してみる必要があるのかも知れないけど。
つまりうまくいく金額の妥当な線を見つけるための試行錯誤を。
#税金の「無駄」については…まぁ多少は余裕をもって考えてあげないとしょーがないでしょうね。
なお、「時間」以外の面については、結局はギャンブルだとしか言いようがないでしょうね。
で、ギャンブルな要素については、「金」は益々、説得力を持たない材料になってしまいますね。
金で運(ごめんね>エントリした各位)は買えないので。
Re:それでも… (スコア:3, 参考になる)
どのような税金の使われ方をすれば納得いくのかわかりませんが、 このような [osaka-u.ac.jp] 意見があることもお忘れなく。800万という額は、研究費としては少ないと言うわけではないですが、無駄な程多すぎるというわけではない。オープンソースの大半はボランティアじゃないか、というかもしれませんが、じゃあ、永遠にボランティアに頼って、モチベーションを与えなくてもいいのか、というと、私はそうは思いません。成功率が低そうでもよさげな技術の芽があれば、国がサポートしますよ、という姿勢を見せることは、技術で食って行くしかない日本としては、正しい方向。もちろん、金だけがモチベーションではありませんが、国としてできるのはその程度。「お国のハク」なんて、叙勲をねらっているご老人ならともかく、現役の技術者・研究者にとってはまったくモチベーションにならんでしょう。
もちろん、テーマの選び方とか評価の仕方に付いては賛否両論あるべきだし、道路政策のような状態にならないように見張って行く必要はありますが、その議論なく単に金の出しすぎ、というは、「なんでも反対野党」と同じで、何も生み出さない。
可能性の低い研究には、1円たりとも血税を使うな、というならば、国として、今後、どうやって国際化社会を生き残るのでしょうか?
Re:それでも… (スコア:1)
一人雇うのに,月給の 2倍のコストが掛かると 聞いたことがあります(コストには給料も含みます). 新人ひとりあたり年間 1000万ってのにもまぁ合致しますね.
Koichi
Re:それでも… (スコア:3, すばらしい洞察)
「成功」の定義が分かりませんが、それがもし「もうかる」「産業になる」で、しかも確実に成功するようにできるなら、企業がやるでしょう。
うまくいくかどうかわからないことに気長に金を出し続ける、ということも、国の役割だと思いますが。そういうのがなければ、小柴博士のカミオカンデによるノーベル賞もなかったかも知れません。
それと基礎研究に関してですが、もし学術的に意味のあることであれば、(いろいろ批判はあるものの)文部科学省の科研費という方法があります。未踏の重要なところは、学術的は面はおいておいて、技術、着想などがユニークで、PM に面白いと思わせたテーマ、という、他のファンドと違う視点で採用していることでしょう。
Re:それでも… (スコア:1, すばらしい洞察)
この考え方,大好きです.ただし,納税者としては 失敗してもかまわないから,「なぜ失敗したのか?」の 詳細なレポートが欲しいです.
# 失敗データベースなんてのもありましたねぇ
形式上,「成功」したようにするのではなく, 「○×という理由で△□は失敗した」というレポートが出るようになれば, 良いなぁと思うのです.
Koichi
Re:それでも… (スコア:2, すばらしい洞察)
過去、国の事業はそうやってやってきたわけです。
企業に資金を投下し、委託事業をいくつもやってきた。
その結果、国際競争力は付いたのか?
ソフトウェアの世界で、世界に誇れるものがどれだけ出ました?
そういう危機感が一方でIPAにはあるわけですよ。
いくら委託事業で何億、何十億も注ぎ込んでも、
海外のプログラマ数人が開発したものに日本の企業では勝てない。
まず非難すべきは、ろくすっぽ国際競争力も考えずに、
SIに頭数を付っこんで土建業方式でやってきた
日本のIT企業の方じゃないんですか?
Re:アランケイはどうよ? (スコア:1)
の