Stack Overflow は 20 日、インターネットが自由に使用できない環境でも Stack Overflow での調べ物を可能にする Overflow Offline プロジェクトを発表した
(
Stack Overflow Blog の記事、
The Verge の記事)。
Overflow Offline は同様の趣旨でウェブサイト全体の圧縮コピーを作成・提供する非営利組織
Kiwix との提携により実現したものだ。Stack Overflow がプロジェクトに着手したのは 2019 年秋。既にKiwix は Stack Overflow のイメージを提供しており、Wikipedia に続く人気データセットとなっていたが、2018 年から
資金難によりイメージが更新できない状況にあったという。
このことを知った Stack Overflow は過去 2 年間にわたって資金・技術の両面で Kiwix をサポートし、更新を妨げていた問題をクリアするだけでなく、データのユーザビリティを改善するためのリソースも提供したとのこと。Kiwix では Sotoki (Stack Overflow to Kiwix) と呼ばれるスクレイピングツールを作り、
Stack Exchange の全 180 サイトをキャプチャーできるようになっているそうだ。
Overflow Offline が特に有益な 3 つのユースケースとして、青少年矯正施設でのプログラミング学習と南極の遠隔地に設置された調査拠点でのプログラミング、インターネット接続が不安定な地域でのプログラミング学習 (学校の授業や家庭での宿題) が挙げられている。
南極では研究で大量の Python コードを書く必要のある
IceCube Neutrino Observatory が Stack Overflow を調べものに使用しており、研究者が年に 1 回自由にインターネットアクセスが可能な基地まで行ったときに新しいデータをダウンロードしているとのことだ。