21H2 ビルドの Windows 10 Insider Preview、提供開始 38
始動 部門より
Microsoft は Windows 11 を発表する一方で Windows 10 バージョン 21H2 を今年下半期に提供開始する計画を示していたが、具体的な更新内容が発表されるのは今回が初めてだ。バージョン 21H2 は生産性とセキュリティに注力して新機能を提供するとのことで、Wi-Fiのセキュリティを強化する WPA3 H2E 標準サポートの追加、Windows Hello for Business における簡略化されたデプロイのサポート、Windows Subsystem for Linux (WSL) および Azure IoT Edge for Linux on Windows (EFLOW) における GPU 演算サポートの 3 点が挙げられている。ただし、同日提供が始まったビルド 19044.1147 にこれらの機能は含まれない。
メジャービルド番号はバージョン 2004 の 19041 以降、20H2 の 19042 、21H1 の 19043 と 1 つずつしか進んでいない。21H2 はバージョン 2004 以降に高速でインストールできると説明されており、バージョン 20H2 / 21H1 と同様に小規模なアップデートがイネーブルメントパッケージの形で提供されることになるとみられる。機能アップデートが年に 1 回の提供となる Windows 11 に対し、Windows 10 は現在のところ年 2 回提供のままになっている。
21H2 ビルドが提供される条件は、これまでベータチャネルでビルドを受け取っていたが、ベータチャネルが Windows 11 Insider Preview へ移行することに伴い、Windows 11 の要件を満たさないためリリースプレビューチャネルに変更されたデバイスという複雑なものだ。対象のデバイスでは Windows Update で「更新プログラムの確認」をクリックし、21H2 ビルドのインストールを選択した場合にのみインストールされる。
Windows 11 の提供要件を満たすかどうかにかかわらず、Windows Insider Program に新規エンロールしたデバイスでリリースプレビューチャネルを選択すると普通に 21H1 のリリースプレビュービルドが提供され、21H2 ビルドは提供されない。なお、リリースプレビューチャネルには 21H1 のビルド 19043.1147、Dev チャネルには Windows 11 Insider Preview ビルド 22000.71 の提供が同日始まっている。ベータチャネルには近く Windows 11 Insider Preview ビルドを提供開始する予定とのことだ。